カブトムシやクワガタムシは、子どもたちが昆虫や自然に興味を持つ、最初のきっかけとなることが多い昆虫です。特にカブトムシは、その大きさと力強さから「昆虫の王者」とも呼ばれ、子どもたちに大人気。多くの子が最初に夢中になるのは、カブトムシでしょう。
しかし、不思議なことに、成長するにつれてクワガタムシに惹かれる子が増える傾向にあるようです。カブトムシ採集とクワガタムシ採集、それぞれの飼育には共通点も多いのに、なぜ大人になるにつれてクワガタファンが増えるのでしょうか?
それは、クワガタムシがカブトムシとはまた違った魅力を持っているから。一言で言うと、その多様性と奥深さです。
クワガタムシ採集は大人も子どももより深く楽しめる要素が多いと言えるでしょう。
この記事では、親子でクワガタムシ採集に行くなら知っておきたい採集方法や、知っているとクワガタムシ採取がいっそう楽しくなるクワガタムシの魅力をご紹介します。初心者でも大丈夫!採集成功のヒントもたくさんお届けします。

クワガタ採集は、お出かけとワクワクがいっぱい!
クワガタムシは種類が豊富
クワガタムシは、その種類の豊富さが大きな魅力の一つです。
子どもたちが憧れる大きな角を持つカブトムシは、一般的にヤマトカブトと呼ばれています。国内に生息するカブトムシは基本的にこの1種類のみで、ごく稀に他の亜種が見られることもありますが、いずれも角は小さいです。
一方、クワガタムシは国内に40~50種類も生息しており、多様性に富んでいます。例えば東京23区内でも、ノコギリクワガタ、コクワガタ、ヒラタクワガタなどを採集することができ、少し足を伸ばせば東京の郊外でもミヤマクワガタ、アカアシクワガタ、スジクワガタ、ネブトクワガタなどにも出会えます。
豊富な種類がクワガタムシ採集をさらに楽しくする理由
クワガタムシは種類が豊富なため、時期によって出会える種類が変わったり、ほんの少し場所を変えるだけで全く違うクワガタに出会えたりと、変化に富んでいます。また、種類によっては冬を越すものと越さないものがいるなど、生態も様々です。
クワガタムシ採集の時期
クワガタムシ採集は、種類ごとの活動時期の違いに加え、地域ごとの気候差も影響するため、時期によって出会える種類が変わります。夏の初めには平地性の種類、真夏には山地性の種類といったように、時期に合わせて狙うクワガタを変えることで、採集の計画段階からワクワクした気分を味わえるでしょう。早い地域では4月からクワガタの姿を見かけることもありますが、多くの地域では梅雨明けの6月下旬から夏休みが終わる8月いっぱいが採集のピークとなります。
クワガタムシやカブトムシの採集時期
- カブトムシ : 7月~9月上旬
- コクワガタ : 5月~8月
- ノコギリクワガタ : 6月~8月お盆まで
- ヒラタクワガタ : 5月~6月
- ミヤマクワガタ : 6月~7月
クワガタムシは飼っても楽しい
クワガタムシは、種類によって成虫で冬を越すものと越さないものがいます。また、繁殖に挑戦すると、同じ種類でも卵、幼虫、蛹、成虫と様々な姿を見せてくれますが、その成長速度は一様ではありません。孵化から成虫になるまでの期間が、個体によって年単位で異なることもあるのです。このように、同じ種類の中でも多様な成長を見せるのは、クワガタムシ飼育の奥深い魅力の一つです。
冬眠して越冬するクワガタムシ
- オオクワガタ
- コクワガタ
- スジクワガタ
- ヒラタクワガタ
越冬しないクワガタムシ
- ノコギリクワガタ
- ミヤマクワガタ
クワガタムシの採集は2段階。事前の採取ポイント探しと夜の採集。
クワガタムシの採集は事前の情報収集と採取ポイント探し、その後の夜の採集の3ステップで進めます。
クワガタムシ収集ステップ1:クワガタムシの生息地情報を集めよう
クワガタムシ採集を始めるなら、まずはどこにクワガタムシがいるか情報を集めるのが大切です。インターネットで調べるのも良いですが、実は地元の方に聞くのが一番の近道かもしれません。特に、子育て経験のあるパパ・ママや、長く地元に住んでいる方々は、とっておきの穴場スポットを知っていることが多いんです。
「でも、人に聞くのはちょっと…」という方もいますよね。そんな時は、このメッセージをコピーして使ってみてください。LINEやSNSで気軽に聞けるのでおすすめです!
こんにちは!子どもとクワガタ採集に行きたいと思っているのですが、この辺りでクワガタが採れる場所を知っていたら教えてください!
<check-list><p>こんにちは!子どもとクワガタ採集に行きたいと思っているのですが、この辺りでクワガタが採れる場所を知っていたら教えてください!</p></check-list>
クワガタムシ収集ステップ2:昼の場所探し・採集ポイントの下見
クワガタムシ採集の成否を大きく左右する要因、それはまさに「どこにいるか」を知っているかどうかに尽きます。つまり、クワガタムシが生息するエリア、さらに言えば「どの木にいるか」を把握しているかどうかが重要なのです。
「クワガタムシはクヌギやコナラの木を好む」というのはよく知られていますが、実は定番のクヌギやコナラ以外にも、クワガタムシが集まる木を見つける方法はあります。クヌギやコナラを知らなくても、クワガタムシを見つけることは可能なのです。
そこで、クワガタムシが集まる木を探すためのコツをいくつかご紹介します。
【最重要】樹液が出ている木を探す・カナブンやスズメバチのいる木を探す
クワガタムシは樹液を求めて集まります。そのため、樹液が出ている木を見つけることが最も重要なポイントです。
樹液が出ている木は、樹皮が傷ついていたり、樹液が流れ出している跡があったりします。
甘い匂いがすることもありますので、注意深く観察してみましょう。
クヌギやコナラに限らず、他の種類の木でも樹液が出ていればクワガタムシが集まっている可能性があります。
樹液が出ている木には昼間はカナブンやスズメバチが集まります。
スズメバチは顎が強く木をかじるので、木の表面が削れ新たな樹液が出てくるので、樹液の出る木を探す目印にもなります。
※ スズメバチはとても危険な昆虫です。大人も子供も近くには寄らないようにしてください。
クヌギ・コナラの木を探す
クヌギ・コナラの木は、どんぐりがなる木です。
木を見分けるときにはおおざっぱに言えば木の表面を見るとよいでしょう。
クヌギ・コナラは表面がごつごつした木です。
他のよく見かける木と比べるとわかりやすいですが、クヌギやコナラは目が粗く、ゴツゴツとしています。




クワガタムシ収集ステップ3:夜のクワガタムシ採集
クワガタムシは19時ごろから徐々に樹液に集まります。
ちょうど、日が沈みスズメバチが活動しなくなる時間に合わせてクワガタムシは出てきます。
昼間の樹液探しに加え、夜のクワガタムシ採集は運と道具の準備です。
子どもの安全確保とクワガタムシ採集成功のための準備 アイテムリスト
必須アイテム
- 虫取り網
- 傘
- 虫取りかご
- ヘッドライト
- 服装 長袖・長ズボン
- 水筒
クワガタムシ採集を楽しむために
- 食べ物
- 光るタスキ
クワガタムシ探しに適した虫取り網
虫取り網は100円ショップでも売っていますが、クワガタムシ採集ではお勧めしません。
クワガタムシは木の中腹にいることも多く、100円ショップの虫取り網では大人が使っても届かないことが多くなります。
虫取り網は1,500円や3,000円など手ごろな価格でも150cmや180cmなど長めの虫取り網がありますので、準備することをお勧めします。
↓ 我が家で愛用の虫取り網「エーワン」ブランド。網は消耗品で毎年取り換えています。
傘
「クワガタ採集に傘?」と不思議に思う方もいるかもしれませんね。実は、傘はクワガタ採集の意外な必須アイテムなのです。
クワガタムシの擬死行動
クワガタムシは、鳥などの天敵から身を守るために「擬死」という行動をとります。これは、危険を感じると死んだふりをして落下し、そのまま隠れて逃げるという習性です。
採集中に虫取り網などでクワガタに触れると、この擬死によって落下してしまうことがあります。そこで役立つのが傘です。傘を開いて持ち手を上に向けて木の幹に押し当てることで、落下してきたクワガタを安全にキャッチできるのです。クワガタムシは地面に落ちると落ち葉の中に早々に隠れるので、ヘッドライトがある中でも暗がりの中で見る蹴ることは困難です。傘で受け止めることで、地面に落ちたクワガタを捕まえるよりもクワガタを傷つけにくく、逃してしまう心配も少なくなります。
虫取りかご
クワガタムシ採集に使用する虫かごは、網かご型でも飼育ケース型でも問題ありません。ただし、お子さんと一緒に採集に行く場合は、肩掛け式の虫かごを大人が持つことをお勧めします。手持ちの虫かごは、夢中になっているうちに置き忘れてしまったり、暗い場所で落として見失ってしまうことがあります。また、肩掛け式を子供に持たせると、転んだ際に虫かごが体に当たって怪我をする危険性があります。
捕獲したクワガタムシは、できるだけ個別に保管するのが理想的です。複数匹を同じ容器に入れておくと、縄張り争いなどで喧嘩をしてしまい、特に体の大きさが違う個体同士では、小さい個体が傷つけられてしまうことがあります。100円ショップなどで手に入る間仕切り付きの小物ケースや、仕切りのあるプラケースなどを活用すると良いでしょう。
ヘッドライト&光るタスキ
クワガタ採集では、大人も子供もヘッドライトの使用を強くお勧めします。必ず人数分用意しましょう。
ヘッドライトは両手を自由に使えるため、採集活動が格段に楽になります。お子さんの安全面を考慮する上でも、ヘッドライトは非常に有効です。暗い場所でもお子さんの居場所をすぐに確認できるため、迷子になる心配を減らせます。(暗い中で子供を見失うのは、親にとって大きな不安です。)
さらに、光るタスキも併用すれば、より確実に子どもの位置を把握でき、安全に安心してクワガタ採集を楽しめます。
服装 長袖・長ズボン
クワガタムシが生息する公園や雑木林では蚊に悩まされることも多いですが、クワガタムシ採集中は虫よけスプレーの使用をできるだけ控えましょう。クワガタムシは、私たちが想像する以上に嗅覚が優れており、樹液の微かな匂いさえも嗅ぎ分けることができます。そのため、虫よけスプレーに含まれる成分などの化学物質にも非常に敏感に反応してしまうのです。例えば、虫よけスプレーの匂いを嫌ってクワガタムシが逃げてしまうとクワガタを見つけることが難しくなります。
また、クワガタムシ採集は暗い中で行うため、足元の枝などが怪我の原因となります。そのため、夏場でも長袖・長ズボンを着用し、靴下とスニーカーで足元をしっかり保護するなど、肌を露出しない服装を心がけましょう。
クワガタムシトラップに挑戦しよう
クワガタムシトラップを調べると、タイツや洗濯ネット・水切りネット、ペットボトルを使う情報が出てきますが、これはNGです。
タイツや洗濯ネット・水切りネット、ペットボトルのクワガタムシトラップを使うなら、事後の片づけを必ず行わなくてはなりません。
子供と楽しい思い出作りをするなら、ミツやバナナを直接木に塗り付ける方法がおすすめです。
シンプルなクワガタムシトラップ
- バナナをビニール袋に入れて、袋の中でつぶします。
- 1日~1週間ほど常温に放置して発酵させます。
- 甘く強い匂いがしてきたら準備成功。発酵したバナナを木に直接塗り付けます。
こだわりのクワガタムシトラップ
つぶしたバナナにドライイースト(酵母)や焼酎、糖を加えて発酵を促すと匂いもいっそう強くなり、クワガタムシが集まりやすくなります。
親子のクワガタムシ採集 その他の注意事項
水分補給をわすれないで
夜といえど、夏の屋外はまだまだ暑いです。現地に着いたらまずは水分補給。
熱中し過ぎて水分補給を忘れないよう、我が家は15分おきに水分補給タイムを設けます。
捕まえた後はどうするの?
多くの人がクワガタムシに触れられる豊かな自然を維持するためには、ひとり一人が捕まえたクワガタムシを持ち帰らずに逃がしてあげることが有効です。
それでも捕まえたクワガタムシを飼いたいなら、飼育も親子で学びの機会にできるよう、しっかり飼育の準備をしましょう。
- 捕まえたクワガタムシは飼うの?飼わないの?
- クワガタムシを飼うとしたらどこで飼う?
- クワガタムシの世話はどうやるの?だれがやるの?
- クワガタムシが死んだらどうする?(我が家は家の花壇に埋めています)
クワガタムシ採集の出発前に約束事として決めておくことをお勧めします。
クワガタムシの飼育準備については「クワガタムシ(成虫)の飼い方 飼育初心者向け基礎知識&必要なもの」(準備中)で詳しくはご説明いたします。
