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クビキリギスを飼育しよう!|エサ・産卵・越冬飼育・寿命まとめ

「ジーーーー」という強烈な鳴き声が特徴のクビキリギス。バッタの仲間としては珍しく、成虫のまま冬を越すことができる、非常に生命力の強い昆虫です。

散歩中やお庭で見つけて捕まえたものの、「何を食べるの?」「冬はどうやって過ごさせればいい?」「どれくらい生きるの?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

クビキリギスはアゴの力が非常に強く、飼育には少しコツがいりますが、ポイントを押さえれば初心者の方や小さなお子さんでも長く一緒に過ごすことができます。この記事では、クビキリギスを元気に育てるためのエサ選びから、快適なケージ作り、さらには命をつなぐ産卵のコツまで、飼育に必要な情報を網羅して解説します。

これからクビキリギスとの生活を始める方は、ぜひ参考にしてください!

クビキリギスの特徴と注意点(噛む力に注意!)

クビキリギスの見た目の特徴・体の色と口の色

クビキリギスは、首の部分が細く、頭部が大きく発達しています。
また、赤く目立つ口元をしています。

今回捕まえたクビキリギスは鮮やかな緑色の個体でした。クビキリギスは鮮やかな緑色の個体と、褐色の茶色い個体がいます。
褐色の茶色い個体は冬の枯れ草に隠れる保護色と言われています。

クビキリギスの鳴き声は特徴的

クビキリギスは「ジーーーー」という非常に大きな機械音のような声で鳴きます。
温かい季節(だいたい4月以降)には、夜に鳴き始め、結構うるさいので家で飼うときは心の準備が必要です。

特徴的な噛む力

クビキリギスは、「クビキリ」の名の由来となった、非常に強い顎(あご)を持っています。
その顎の強さは、噛まれると子供の肌では出血することもあるほどです。「クビキリ(首切り)」の名前の由来は「一度噛みついたら首が取れても離さない」ことから来ていると言われ、一度噛んだらなかなか離さない性質があるため、かなりの痛みがあります。
捕まえる際には、指などを噛まれないように注意が必要です。

クビキリギスの飼育術:快適な環境で長生きさせよう!

1.快適な住まい:飼育ケージの準備

クビキリギスを家で飼育する際には、彼らが安心して過ごせる環境を整えてあげることが大切です。
飼育ケージは、クビキリギスが自然に生息している環境をできるだけ再現するように工夫しましょう。

ケージの種類とサイズ: 通気性の良い虫かごや、プラスチック製の飼育ケースが適しています。
クビキリギスは比較的体が大きく、活発に動き回るので、ある程度の広さがあるものを選びましょう。
高さがあるケージだと、植物を立てて入れやすいのでおすすめです。

床材(ゆかざい): ケージの底には、土を厚めに敷き温度変化が少なくなるようにします。
腐葉土(ふようど:落ち葉が微生物によって分解されてできた土のこと)や昆虫用のマットなど、清潔で自然に近い土を選びましょう。園芸用の土は農薬が混ざっていることがあるので、私は使用しません。

止まり木や隠れ家: クビキリギスは草の上で生活することが多いので、小枝や乾燥させた植物の葉などを入れてあげると、隠れたり、止まったりする場所になります。
ストレスを軽減し、より自然に近い環境で過ごせるでしょう。

クビキリギスの餌(エサ):何を食べるの?キャベツも食べる?

クビキリギスの餌は、主に植物です。
その強い顎で、様々な植物をしっかりと食べます。
家庭で手に入りやすいキャベツなどの野菜でも飼育できます。

主食はイネ科の植物: クビキリギスは、イネ科の植物(イネやススキ、エノコログサなど、細長い葉を持つ植物の仲間)を好んで食べます。
庭に生えている雑草や、公園の草むらで採取できるススキやエノコログサ、オヒシバなどを与えましょう。
新鮮な葉を毎日交換してあげるのが理想です。

野菜や果物も: イネ科の植物以外にも、レタスやキャベツ、ニンジン、リンゴなどを小さく切って与えることもできます。
ただし、農薬が付着している可能性があるので、よく洗ってから与えるようにしましょう。

タンパク質も必要?: クビキリギスは自然下では他の昆虫の死体や小さな昆虫を食べてたんぱく質を摂取します。クビキリギスはかなり雑食性が強く、植物だけだと共食いしやすくなったり、栄養不足で弱ったり、産卵ができなくなったりします。
家庭で飼育する際には、野菜だけでなく、カツオ節や金魚の餌などのタンパク質を混ぜるのが長生きの秘訣です。

水分の補給: 餌の植物から水分を摂取できますが、霧吹きでケージの内側に水を吹きかけたり、湿らせた脱脂綿を置いてあげたりすると、より安定して水分を補給できます。

クビキリギスの寿命とライフサイクル

クビキリギスは越冬する

多くの昆虫は卵や幼虫、サナギの状態で冬を越します。特に、バッタの仲間で成虫のまま冬眠して越冬する種類はとても珍しく、クビキリギスとツチイナゴなど、ごくわずかな種類しか知られていません。

クビキリギスが成虫で冬を越すのは、彼らの寿命や繁殖戦略に関係しています。
通常、バッタの仲間は夏から秋にかけて成虫になり、卵を産んで一生を終えます。
しかし、クビキリギスは秋に成虫になった後、そのまま土の中や落ち葉の下などで冬眠し、春に目覚めてから繁殖活動を行います。

越冬(えっとう:動物が冬を越すこと)するといっても、クビキリギスは寒さにはそれほど強くありません。
冬眠中に急に暖かい日が続いて目覚めた後、再び寒波が襲来すると、体力を消耗して死んでしまうことがあります。
そのため、早春に捕まえたクビキリギスを安全に飼育し、暖かい季節まで見守ってあげることは、彼らの命を守ることに繋がります。

クビキリギスが3月に見つかった体験記は『3月に見つけた「大きなバッタ!?」 クビキリギス採取・冬眠明けの昆虫採集』をご参照ください。

温度管理と寿命:クビキリギスと過ごす季節

クビキリギスは、成虫で越冬する珍しい昆虫ですが、それでも適切な温度管理が必要です。

適温: 冬眠明けの3月に飼育を始める場合、室温で飼育するのが最も安全です。
急激な温度変化は避け、日当たりの良い場所や暖房の効きすぎる場所は避けましょう。

寿命: クビキリギスは通常、初夏(6月頃)に孵化し、その年の秋に成虫となり、冬を越して翌年の春から初夏(3月〜6月)にかけて産卵し、その一生を終えます。
つまり、約1年間の寿命を持つことになります。

目標は「6月まで元気なクビキリギス」: 子どもの昆虫飼育において、その虫の寿命を知っておくことは非常に大切です。
飼育が適切にできたのか、どこを改善するべきだったのかを振り返る良い機会となり、次の飼育や昆虫観察の学びにつながります。
初めてクビキリギスを飼う親子にとっては、まずは「6月まで元気に飼育する」ことを目標にすると良いでしょう。
中には2年間飼育できたという話もありますが、それは稀なケースです。

クビキリギスの飼育でよくある質問

クビキリギスについて、よくある質問を一問一答でまとめました。

Q
クビキリギスの寿命はどのくらいですか?
A

昆虫の中ではとても長生きで、成虫になってから半年~1年近く生きます。 一般的なバッタやコオロギは秋に死んでしまいますが、クビキリギスは秋に成虫になり、冬を越して翌年の初夏(6月~7月頃)まで生きます。上手に飼えば、春にまた元気な鳴き声を聞かせてくれますよ。

Q
クビキリギスは冬眠しますか?
A

はい、冬眠(越冬)します。 気温が下がってくると動きが鈍くなり、エサを食べずにじっとして冬を過ごします。これを休眠や越冬と呼びます。

Q
クビキリギスは越冬飼育できますか?
A

はい、可能です。冬越しはこの飼育の醍醐味です! 冬の間は、暖房の効いていない玄関や廊下など、温度変化の少ない涼しい場所(5℃~10℃くらい)にケースを置きます。 【重要ポイント】 冬眠中も水分は必要です。乾燥すると死んでしまうので、霧吹きで湿り気を与えたり、濡らした脱脂綿を入れたりして、乾燥対策をしてください。

Q
自然環境下ではクビキリギスはどうやって越冬しますか?
A

枯れ草の根本や、落ち葉の下などに潜り込んで寒さをしのいでいます。 茶色の枯れ草に似た「褐色型」の個体が多いのは、冬の枯れ草の中で目立たないようにするためだと言われています。

Q
クビキリギスの餌は何を食べますか?
A

「野菜」と「動物性タンパク質」の両方をバランスよく与えてください。

  • 野菜・植物: キャベツ、レタス、キュウリ、ニンジン、リンゴ、イネ科の植物(ススキやエノコログサ)など。
  • 動物性タンパク質(必須!): 金魚の餌、ザリガニの餌、カツオ節、煮干し、ドッグフードなど。 ※タンパク質が不足すると、共食いをしたり、長生きできなかったりします。
Q
クビキリギスはキャベツを食べますか?
A

はい、大好きです! 本来はススキなどのイネ科植物を好みますが、アゴの力が強いため、硬いキャベツの芯などもバリバリ食べます。キャベツは水分補給にもなる優れたエサです。

Q
クビキリギスの産卵をさせるためにどういった準備が必要ですか?
A

卵を産み付けるための「茎(くき)」を用意する必要があります。 クビキリギスは土の中ではなく、植物の茎の中に卵を産む習性があります。

  • おすすめ: ススキなどの枯れた茎、イネ科の植物の茎。
  • 代用品: 生け花で使う吸水スポンジ(オアシス)や、発泡スチロールを細長く切ったものでも代用できることがあります。これらをケースの中に立てかけておくと、そこに産卵管を刺して卵を産みます。
Q
クビキリギスの幼虫の餌はなんですか?
A

基本的に成虫と同じものを食べます。 野菜や植物(イネ科の柔らかい葉や花粉)を食べますが、幼虫の時期も動物性タンパク質は重要です。金魚の餌を細かく砕いたものや、カツオ節の粉などを与えてください。

Q
クビキリギスが餌を食べない、どうしたらよいですか?
A

以下の3つの原因を確認してください。

  • 気温が低い: 変温動物なので、寒すぎると活動できずエサを食べません。活動させたい場合は20℃~25℃程度の暖かい場所に移動させてください。
  • 脱皮前: 脱皮の前後はエサを食べなくなります。無理に触らず、そっとしておきましょう。
  • エサが気に入らない/古い: エサが乾燥していたり腐っていたりしませんか?新鮮な野菜や、別の種類のタンパク質(カツオ節から金魚の餌へ変えてみるなど)を試してみてください。
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